カテゴリ:全国の酒蔵紀行
丹後のテキーラ・エクスプレス?列車で酒蔵巡り!
テキーラで有名なメキシコのテキーラ村には「テキーラ・エクスプレス」と呼ばれるテキーラ村観光はもちろん、マリアッチやメキシコ民族舞踊などメキシコならではのアトラクションが楽しめる観光型の列車がある。
列車に乗ってテキーラ村の蒸留所の見学に向かうのだがこの車中でテキーラの試飲も出来るらしいのだ。そう、私も未だ訪れられないでいる「呑べい」あこがれの列車なのである。(いつかは行きたい)
列車旅の良いところは、いろいろあるが「呑べい」的にはもちろん酒蔵を訪ねたとき試飲が出来ること。それにまわりに迷惑をかけなければ車内でだって呑めること。そんな列車で酒蔵を巡る旅を丹後でも出来ないか?と考えてみた。
丹後には北近畿タンゴ鉄道というローカル鉄道が走っていてこれがまたのんびりとした味のある鉄道なのだ。国鉄時代に廃止線の対象になりJRからも切り離された第三セクター鉄道なのだが、現場の安全運行の努力と、アイデアが素晴らしい現社長のおもしろい企画やお得な企画きっぷ、各自治体から派遣された精鋭達の前向きな姿勢など、地域を盛り上げるパワーが素敵な鉄道会社だ。
その北近畿タンゴ鉄道・宮津線には駅から歩いていける酒蔵が2つある。
甲山駅から徒歩1分の木下酒造さんと、丹後由良駅から徒歩7分のハクレイ酒造(水曜休み)さんだ。
酒鮮の宿まるやすのある天橋立駅を朝食後の9:24分発の列車に乗って甲山駅には10:18分着。この蔵には日本で唯一のイギリス人杜氏のハーパーさんがいる。
玉川のブランドで有名な木下酒造さんで約45分程試飲を楽しんだあとお酒を買って11時9分の列車で宮津へ。12時15分着。この街で後日紹介する御当地グルメを堪能したのち、宮津駅を14時9分のタンゴ悠遊4号に。この列車は景色の良い場所で一時停止をし日本海の展望を楽しませてくれる観光型の列車。
もちろんお得な企画きっぷで乗車できます。丹後由良駅には14時25分着。ここから徒歩7分でハクレイ酒造さんへ。
蔵見学や試飲を約50分楽しんだあとは丹後由良15時36分の列車で天橋立駅に15時59分に戻り、酒鮮の宿まるやすで連泊するも良し、
丹後由良駅から西舞鶴に経由で京都・大阪方面に抜けるも良しの、丹後版テキーラ・エクスプレス=丹後日本酒エクスプレスの旅はいかがでしょうか?
こんな、テーマのある学び旅してみませんか?
酒蔵紀行 番外編 魂のSAKE人 Philip と John
私が自負していることに「酒蔵と呑む側の通訳」がある。それぞれの立場で同じことを見ても醸す側の気持ち「なぜこうしているか?」がわかれば、酒質はもちろん知識でも味わえるのではないだろうか?そんな思いで醸す側呑む側双方の立場からの通訳を心がけている。
時には呑む側の要望をストレートに蔵人にぶつけてみることもある。もちろん甘い辛いだけで酒を旨いだまずいだ判断しようとする飲み手には「日本にある1700からの蔵でまずい酒をつくろうとしている蔵は一つもない、もったいないですよ」と諭すこともある。そんな言い方が出来るのも醸す現場に足を運び実際蔵人の酒造りに対する姿勢を目の当たりにしているから。
そんな思いが飲み手に伝わればと、これまでの蔵紀行の様子をBLOGに書いてみようと思ってから早一年。ブログタイトルの「全国の酒蔵紀行」だけに記事がなかった。取材した蔵は09年~10年シーズンだけでも11蔵を数えこれまでに15年間で訪ねた蔵は200を超えたが・・、しかし未だ記事にまとめられずにいたのだが、今回いきなり番外編でスタートを切らせていただくことになった。
そのきっかけは唯一の外国人の杜氏、フィリップ・ハーパー氏のご来店。4月某日今年のつくりをほぼ終えたフィリップさんが、これまたその世界では著名なジョン・ゴントナーさんを連れて珠庵に来てくれたのだ。ジョン・ゴントナー さんの 著書 日本人も知らない日本酒の話はその視点が特に楽しくこれから日本酒を学ぶ方にはお薦めできる。その中には梅の宿の蔵人時代のフィリップさんも出てくる。
ジョン・ゴントナーさんのブログもおもしろい。
その日は、素直に同世代の酒好きのイギリス人、アメリカ人、日本人として精米歩合のことや低温貯蔵、熟成酒などについて語りながら、料理にあわせて完全におまかせでお酒を選ばせていただいた。その中で特に彼らが喜んでくれたのが「20年間貯蔵した〆張り鶴の本醸造」と「日輪田 山廃純米の生酒」メリハリのあるラインナップをお楽しみいただけたようで嬉しい。この日学んだことも多くそのウンチクはまたの機会に。
酒蔵と飲み手の通訳は出来ても、日本語と英語の通訳は出来なかった。英語を勉強しようともう何度目になるかも覚えていない決心をした。早速ジョンさんのipod&iPhoneアプリ「Sake Dictionary」をダウンロード。もちろん英語。このアプリでデリケートな日本酒の表現を楽しみながら学ぼうと思う。
こだわりの山廃やキモト、旨い純米酒を醸し出すフィリップ・ハーパーさんのお酒に対する姿勢には常々敬服するが、先月、宮津市で行われた京都府北部利酒研修会での彼の一言「旨ければ純米にはこだわらない、今日の普通種美味しかったね!」が忘れられない。
彼の日本酒に対する思いが凝縮された一言だと思う。
フィリップ・ハーパー杜氏㊧ 木下社長㊨
全国の酒蔵紀行の一回目酒蔵に紀行せず珠庵に来ていただいた番外編でした。追伸・木下酒造さんを訪ねたら是非お酒の香りのソフトクリームを!
木下酒造有限会社 フィリップ・ハーパー杜氏
京都府京丹後市久美浜町甲山1512
TEL:0772-82-0071 FAX:0772-82-1770
北近畿タンゴ鉄道 宮津線 甲山駅 徒歩1分 (まるやすから約50分)

