天橋立を旅して！

　宿主は昔から旅好きです。
　小学生の頃、まだSLの走る北海道をユースホステルや夜行列車を乗り継いで一人旅。伝説のガイドブック「とらべるまんの北海道」を片手に、名もない旅人が見つけた名所を国鉄周遊券の学割で巡りました。バイクでの日本一周、自転車による北海道一周を経て、現在では各地の酒蔵や美味しい名産を訪ねる旅や、山登りや青春18キップ、テントをかついで徒歩の旅など、様々なスタイルで楽しんでいます。

　その土地にせっかく来たんだから
「景色も食も酒も思いっきり楽しみたい！」
　こんな考えで旅をしています。ですから、旅人をお迎えする側にまわっても「天橋立を楽しんでほしい！」「あそこからの眺めは最高ですよー」みたいなことばかりお話しています。

　旅って、もちろん人それぞれ目的は違いますが、ほぼ共通する欲求は綺麗な景色、宿でのリラックス、美味しい食事。私も旅人になるときには、それを一番求めます。

　せっかく来たんだから、旅先での出会いを欲張りに楽しんでください。

旅する宿主・旅人目線

　そんな私が、「旅人目線で、こんな宿あったらいいなー」をカタチにしました。

　旅好きの宿主が実感をもって、「こんな宿なら嬉しい」をとことん追及しています。とりわけDining Bar 珠庵の誕生や酒匠としてのお酒とお食事の演出、個性を追求した全面リニューアルなど、常に「旅人目線」を念頭に置き、旅人にとっての素晴らしい出会いを実現するべく取り組んできました。

　せっかく来たんだから新しいお酒を楽しみたい、という方は、酒鮮の宿とは、何？をご覧ください。

雨の日でも「良かった」

　旅に出て、現地が雨だったらどう思われますか。やはり残念な気持ちになりますか。まるやす宿主なら、旅人にこうお伝えします。

　その他にも、雨だからいい景色、近隣では雨に濡れた伊根の舟屋など、雨の日ならではの楽しみ方があります。雨の日には雨の日の楽しみ方を考えたほうが、がっかりするよりもよっぽど充実感が高い旅になるでしょう。

　観光ガイドには、雨の日の写真が掲載されることは本当に稀です。「晴れの日でないと旅行を楽しめない」という先入観があるからでしょうか。雨だから、曇りだから撮れる写真もあるのです。

　人と同じ景色を求めるより、自分だけの、自分の旅だけの景色！
　せっかく来たんだから、観光ガイドにない景色に出会うために、ちょっと考え方を変えてみませんか。宿主がお手伝いいたします。

景色が見えない宿だけど

　まるやすの窓からは、天橋立の景色は見えません（一部の部屋からは、列車の走る姿はご覧いただけます）。
　けど、自分だけの景色は自分の足で求めるもの。宿から見える景色ではなく、新しい景色に出会っていただきたいのです。
　旅館などで窓から景色を見ても、ほとんどは夜暗くなってから。真っ暗な外を見てもあまり楽しくはありません。それならば、濃厚な時間が過ごせるバーがある宿、名作ぞろいの漫画がかなりたくさんある宿・・・そんな演出のほうが面白いんじゃないか、と宿主は考えました。

　景色は見に行けるけど空間はもって歩けない。どうぞ、新しい景色には自分の足で。そしてまるやすの空間は貴重な夜の時間にじっくりお楽しみ下さい。